待機児童や保育士不足といった問題は保育業界における最大の問題です。実際に現在はどのような解決方法が行われているのでしょうか。そこで今回の記事では保育業界の問題を紹介し、具体的な解決方法について説明していきます。

 

保育業界における問題

保育業界における問題は主に以下の3つがあります。

・待機児童問題

・保育士不足

・保育士の労働問題

それぞれご紹介していきます。

 

①待機児童問題

保育業界における問題の1つ目は、待機児童問題です。令和2年に公表された厚生労働省の「保育所等関連状況取りまとめ」によると、待機児童数は減少傾向にあります。しかし、未だ解消には至っていない現状です。特に、1〜2歳児の保育ニーズに合わせた保育事業の展開が求められていますが、そのためには、十分な保育士の配置が必要になります。

 

②保育士不足

保育業界における問題の2つ目は、保育士不足です。少子化といわれている現代でも、保育士の不足が叫ばれています。保育士の人材確保ができなければ、待機児童問題といった他の問題解決も難しいでしょう。保育士資格を有していても、実際には保育業界に携わっていない、いわゆる「潜在保育士」も多く、人材確保に向けた取り組みが重要課題です。

 

③保育士の労働問題

保育業界における問題の3つ目は、保育士の労働問題です。一人ひとりの業務負担が多いといわれています。保育士の主な仕事は子どもの生活におけるお世話ですが、それ以外に事務的作業も多く担っており、仕事内容は多岐に渡るのです。

 

保育業界における問題解決

保育業界でおこなわれている問題解決の方法は以下の通りです。

・労働環境の改善

・潜在保育士の復帰を促す

・保育ICTシステムを導入する

それぞれご紹介していきます。

 

①労働環境の改善

現在、保育士が働きやすい環境に改善していく取り組みが行われています。具体的な方法は以下の通りです。

・園独自のキャリアアップで給与を上げる

・残業時間を減らす

・休日をしっかり取れるようにする

保育士の業務負担を減らすことで、満足度も変わり、離職率の減少に繋がっています。

 

②潜在保育士の復帰を促す

潜在保育士の復職率を上げる取り組みも行われています。国としての取り組みには、以下のものが挙げられます。

・ハローワークと連携し、潜在保育士と保育施設のマッチングを行う

・再就職希望の潜在保育士に向けた保育実技研修の強化

・ブランクによる不安の解消を目指した保育士職場体験講習会の実施

このように復帰しやすい環境が作られています。

 

③保育ICTシステムを導入する

保育士の負担軽減を図るために、ICTシステムが導入されています。具体的なICTシステムは以下の通りです。

・園児の登降園管理

・職員のシフト作成

・保育料の計算

・保育日誌や指導案の作成

さまざまな業務を効率的に行えるので、結果的に「労働時間の短縮」や「業務負担の軽減」につながっています。

 

さいごに

今回の記事では保育業界の問題における現在行われている解決方法についてご紹介しました。特に保育士の業務負担や労働環境の改善などの取り組みが重要です。そのため預ける側としても保育士に任せきりにするのはやめましょう。このような気配りをすることで待機児童など、より大きな問題の解消にもつながってきます。